きむらしろうクリニック
院長ブログ
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消化器系がんを遺伝子レベルでチェック

90%を超える高い検査精度

臨床研究で感度、特異度ともに90%を超える高い検査精度を示しています。

血液中のmRNAの発現パターンを解析することで、消化器系がんを判別できる可能性が示されています。

早期がんでも感度が高く、がんの早期発見の可能性がひろがります。

被験者(消化器系がん患者67人)の血液を検査しました。

各消化器系がんに対して、早期がんでも非常に高い感度を示しています。

膵臓、胆道、胃・大腸と部位別の判定が可能です。

ただし、現状、胃がんと大腸がんの識別は困難です。

主な腫瘍マーカーとの比較

代表的な腫瘍マーカーであるCEAおよびCA19-9と比較検証しました。

膵臓がんに関しては、登録された症例に進行がんが多く、CA19-9も高い陽性率を示したため有意差はつきませんでしたが、その他のがんに対しては有意差を持って高い陽性率を示しました。

BBRCにおける基礎研究の発表をはじめ、多くの論文にて有効性が示唆されています。

●基礎研究


Differential gene expression profiling in blood from patients with digestive system cancers.

消化器系がん患者の末梢血における遺伝子発現プロファイリングの差異

Honda M et.al. Biochem Biophys Res Commun. 2010 Sep 10;400(1):7-15.


2010年に臨床試験の研究成果をまとめて論文が英文の科学雑誌(Biochemical and Biophysical research Communications )に掲載されました。

 

膵臓がん、胃がん、大腸がん患者(後に胆道がんを追加)の末梢血液中の遺伝子発現(mRNA)が健常者と明らかに異なることを見出した初めての論文です。

統計解析に基づいた判定結果

判定結果の流れ

対象となる消化器系がんの場合、mRNAの発現に特定のパターンがあることが分かってきています。解析した①~④の組み合わせパターンを元に判定基準(陽性・境界域・陰性)を導きだし、さらに部位別の判定や例外的な偽陰性・偽陽性症例との比較を行います。採取判定までに、2,665個のmRNAを複数の角度から解析し、その組み合わせを詳細に検討していくことで高い検査精度(感度・特異度)を示す検査となっています。

料金 104,500円(税込)